ロビンソン・クルーソーのメンタル・サバイブ術①
こんにちは。
カウンセラーのあるくみです。
読書の秋だから、というわけではありませんが、何か気楽に読めて面白い冒険物語を読みたくなり、「ロビンソン・クルーソー」を手に取りました。
遭難して28年間も1人で無人島で生き抜いたという有名なお話ですね。でも、私はきちんと読んだことがありませんでした。
さまざまな困難を創意工夫と知恵で切り抜けた、さぞかし面白いストーリーだろう、と思っていたのですが、思いがけず精神性が深い小説でもありました。
考えてみれば28年間の孤独と逆境を生き抜くにはメンタルは非常に重要です。
本日はロビンソン・クルーソーがどうやって精神性を保ったのか、そのメンタル・サバイブ術をご紹介します。
ロビンソン・クルーソーは次の3つによって精神を保っていたと思われます。
1、日記
2、動物たち
3、神への信仰
1、日記
日記をつけることはメンタルの安定に役立ちます。
ロビンソン・クルーソーは幸運にも遭難した船からいくばくかの物資を持ち出すことが出来ました。
その中にはペンとインクと紙がありました。
そこでインクが無くなるまで大事にさまざまなことを書き写したり、文章に綴ったりしていました。文章を綴ることで"毎日同じことを考えて悶々としている状態から開放"され、"理性が絶望を抑えつけるようになると、自分自身を励ます気持ちも生まれてきた"のです。
中でも「良い点と悪い点」を書き出している所は非常に興味深いので一部引用してみます。
"悪い点
・私は無人島に流され、救出されるいかなる希望もない。
良い点
・しかし、私は生きている。仲間たちのようで海で溺れ死ぬことはなかった。
悪い点
・私は他の人間たちから切り離され、社会から追放された隠者同様である。
良い点
・しかし、食べるもののない不毛の土地にもかかわらず、私は餓死していない。
悪い点
・私には身につける衣服もない。
良い点
・しかし、ここは熱帯なので衣服はさして必要ではない。"
この「しかし」という逆説の接続詞がポイントなのですね。こんなことが悪い、と事実を書き、「しかし」、と繋いで良い点を探して書いていく。
非常に使えるテクニックです。
彼はこうも綴っています。
"この表を眺めてみると、完全に惨めな境遇というものはこの世にないということがよくわかる。どんな境遇にも悪い面だけでなく、神に感謝すべき良い面があるのだ"
無人島に漂着して、こう思うことができるのは、さすがに凄いと思います。
続きは明日以降に。