人の心を読むのをやめたら人間関係が良くなりました。
こんにちは。
カウンセラーのあるくみです。
今日は人とコミュニケーションがうまくとれず、「人の心が読めればいいのに」なんて思っている人のために、私の過去をお話します。
私は以前、人の心が読めたらいいのに、と思っておりました。人とコミュニケーションをとるのが苦手で、相手の心の動きが読めれば、コミュニケーションがうまくとれるようになると思っていたからです。
そして「心を上手に透視する方法」だの、「人を動かす技術」だの、NLPやコーチングの本などを読み漁っておりました。
そして、それらの本によく出てくるテクニックを実践しようと頑張ってました。
例えば、相手の視線の観察。
相手の視線がどちらに動くかで、思い出そうとしているのか、何か考え出そうとしているのか、そんなことが分かると思い、じっと観察しておりました。
また信頼関係を築けると思って、ミラーリングという相手の動作をまねるテクニックなども必死にやっておりました。
その結果、どうだったかというと、疲れただけでした。
本来、こういったテクニックを身につけるには、相当な練習が必要です。そんな簡単にうまくいくわけはないのです。
そして、そもそも人とのコミュニケーションをテクニックで何とかなると思っていたのが間違いでした。
変えなければいけないのは、自分の心でした。
臆病で、人からどう思われるのか気にしてばかりで、心の交流なんて怖くてできなかったのです。
コミュニケーションをうまくとるということを、私は、相手を自分の思い通りに操ることだと思っていたのです。
結局、人の心を読むテクニックを身につけるのを諦め、その代わり、傾聴を学びだしてから、人との関係が変わってきました。
人から「自然体だね」と言われるようになって、相手から話しかけてくれるようになりました。
今、思えば、人の心を読もうとしていた頃は、さぞかし不自然だったに違いありません。
人から嫌われたらどうしよう、と恐怖を感じることは今もあります。
でも嫌われたとしても、仕方ないと思っています。相手には私を嫌う、それなりの理由があって、私には相手の心を操ることはできないのですから。
前は、嫌われるのは自分のせいだ、と思っていたんですね。だからこそ、自分次第で、相手の心も変えることができると、そんな不遜なことを思っていたのだと思います。
ではテクニックを信じていないのか、というと、そういうわけではありません。
ある人が、本当のミラーリングのテクニックを教えてくれました。
例えば、子供がじっと何かを見つめている。
そんなとき、側に寄り添って同じ目線の高さになって見てみる。
また、言葉がうまく出てこないお年寄りが車椅子で居心地悪そうにしている。
そんなときは自分も車椅子に座って同じ格好をしてみる。
そうしてみると、子供が何を見ていたか、お年寄りがなんで居心地悪そうにしていたか、分かる。
私はこれを聞いて、自分が今までとっていた行動が恥ずかしくなりました。
相手の心に寄り添うことなく、行動だけまねても何の意味もなかったのですね。
もし、かつての私と同じようにコミュニケーションのテクニックを身につけようとしている人は、まず、なぜ自分はそんなにも必死になっているのか、自分の心に問いただしてみて下さい。
自分の中に、何か恐れや思い込みがあると思ったら、それを取り除くことを第一にしましょう。
自分が自然体になれば、それだけで大きく人間関係が改善しますよ。
byあるくみ